詰め込み型の学びから、創造的な学びへ。

詰め込み型の学びから、創造的な学びへ。

  • 自分にぴったりな学び方を見つけられていない気がしている。
  • 学ぶことのおもしろさが分からず、苦痛なものと感じてしまっている。
  • 勉強や何かのスキルを習得しようと頑張っているが、行き詰ってしまっている。

変化の激しい現代社会では、あらゆる年代・立場の人にとって「学び」が重要になってきています。目まぐるしく変わる局面において、その時々に必要な新しい知識に気付き、得ていく必要があるからです。

そこで求められる学びは、その目的を既存知識の習得とするのではなく、それによって何か現実の問題を変えていくための活動とすることです。ラーニング・パターン(通称ラーパタ)では、そのような学びを「創造的な学び」とし、そのコツを40の言葉で紹介しています。

40個のコツは、考え方のコアとなる《創造的な学び》などの中心パターンに加え、《学びのチャンス》をつくること、《つくることによる学び》を実践すること、《学びをひらく》ことで他者とともに学びを発展させていくことの3つのカテゴリーに分かれ、それぞれのカテゴリーに12個のコツ(パターン)が含まれるという構造になっています。

これらのパターンを一つずつ実践していくことで、学びの中で新しい関係性を発見し、自らその意味を編集・構成していくことができるようになっています。

情報を暗記していくスタイルから、自らに必要な学びを編集していくスタイルへ転換していきたい方に有用なパターン・ランゲージです。

ラーパタは、既存の情報を理解したり暗記したりしていくスタイルから、自らに必要な学びを編集していくスタイルへ転換していく段階の方に適したパターン・ランゲージです。大学生だけでなく、比較的年齢の若い社会人に向けてのワークショップや、学び直し、学び続ける必要性を感じている大人世代が学ぶ力を自ら見直していきたいという際にも多く使われています。

高校生以下の学生さん生徒さんに対しては、大人がその子に必要なカードを選び、一緒に対話をするという使い方が主流です。自分自身で「学び方」を見つめていけるようになるには、既存の知識を学ぶことで世界を広げ、学びの基礎体力をつけ、考えるための知識をもつ段階もとても大切です。学び初めの時期からラーパタをすべて使いこなすというのではなく、必要に応じて取り入れていかれるとよいでしょう。

ある程度自分の力を発揮していく領域を定め、その点で今までにない成果を出していこうとすると、学びの仕方をクリエイティブにしていく必要があります。自分にとってより意味を生み出す学びをしていきたい、学ぶ力を高めることで自分を高めていきたいと考える皆さんに、ぜひお勧めしたいパターン・ランゲージです。

パターンが言語化され、子どもも解りやすい様に絵もあるところが良いです。

公文の教室で、子どもとどんな学び方が楽しいと思えるのかを一緒に考えるのに使っています。また、自分が何をしたいのか解らなくなった時に自分の気持ちを整理するために使っています。パターンが言語化され、子どもも解りやすい様に絵もあるところが良いです。

家族でそれぞれの学び方について話し合うために、家族での使用をお薦めしたいです。

  • 「だいたい知っている」という状態から、次のレベルに行けない。
  • 必要だと分かっていても学ぶ意欲が続かず、すぐに飽きてしまう。
  • ひとりで学び続けている。

ラーニング・パターン<カード>

40個のコツが1枚1枚のカードに分かれた、対話や分析ワークなどを目的としたツールです。カードを分類しながら現状を把握したり、同じカードを見ながら複数人で話し合ったりする時には、このカードを使います。

  • 創造的な学びの秘訣をまとめた「ラーニング・パターン」を活用するためのカード・セット。
  • パターン・カード40枚、インストラクション・カード8枚、ワーク・カード6枚を含む計54枚のセット。
  • カードはコーティング加工がなされているため、ワークショップ等での繰り返し使用に適しています。
  • カードは63mm × 88mm (トレーディングカードのスタンダードサイズ)で、透明プラスチックケース付き。

収録パターン

  • 【Core】

    創造的な学び /
    学びのチャンス / つくることによる学び / 学びをひらく

  • 【Opportunity】

    まずはつかる / まねぶことから / 教わり上手になる /
    アウトプットから始まる学び / 外国語の普段使い / 学びのなかの遊び /
    学びの竜巻 / 知のワクワク / 量は質を生む /
    身体で覚える / 言語のシャワー / 成長の発見

  • 【Creation】

    動きのなかで考える / プロトタイピング / フィールドに飛び込む /
    鳥の眼と虫の眼 / 隠れた関係性から学ぶ / 広げながら掘り下げる /
    探究への情熱 / 右脳と左脳のスイッチ / 小さく生んで大きく育てる /
    魅せる力 / 「書き上げた」は道半ば / ゴール前のアクセル

  • 【Openness】

    学びの共同体をつくる / 偶有的な出会い / ライバルをつくる /
    はなすことでわかる / 教えることによる学び / 断固たる決意 /
    自分で考える / 目的へのアプローチ / 捨てる勇気 /
    フロンティア・アンテナ / セルフ・プロデュース / 突き抜ける

学びのチャンス

ラーニング・パターン<ブックレット&カードセット>

カードと、1つ1つのパターンの内容が詳しく書かれた冊子のセットです。カードにはない情報として、「なぜそのような問題が起こってしまうのか」「具体的にはどのようにしたらよいかの例示」「このコツができれば、どのようなことが起こるのか」の3つの要素が書かれており、より詳しく内容を理解できます。カードだけでは具体的な実践例が思いつかない場合や内容がピンと来ない場合に該当ページを参照すると、ひとりでも理解を深めていくことができます。

【英語版】Learning Pattern Cards<カード>

【英語版】Learning Patterns: A Pattern Language for Creative Learning (By Takashi Iba with Iba Laboratory) <書籍>

よくある質問

Q.ラーニング・パターンで扱う「学び」とは、勉強や研究などのことでしょうか。

いいえ、そうではありません。学びというのは「学問」に限ったことではないと捉え、広い意味での「学び」の現場から抽出した知からつくっているため、人生における様々なシーンで適用できるようになっています。

あまり解釈の度合いが広すぎる文章だと何のことだかよく分からなくなってしまうので、基本的には、学校や大学での活動をイメージしやすい表現になっていますが、楽器やスポーツを学ぶこと、新しい仕事での成長の仕方を考えることなどに対しても、ラーニング・パターンを使うことができます。文脈などが合わなければ、少し抽象度を上げて理解していただき、自分の状況と結びつけてみてください。

例えば、子どもが生まれて親として成長していかなければ…というときにも、学びが発生します。転職や異動などで仕事の仕方をアンラーンし、新しくしていかなければいけないというときも同じです。前に進んでいくにあたって、人生にはいつも学びが要されます。学ぶことの本質を考えるヒントが詰まっていますので、いろいろなシーンに応用してみていただきたいと思います。

Q.「ラーパタ」「探究パターン」「ALP(アクティブ・ラーニング支援パターン)」「ミラパタ」の違いを教えてください。

この4つは直接的に「学び」や「学生」に関するものなので、少しややこしいかもしれません。違いを強調すると、以下のようになります。

・「ラーニング・パターン」
2009年制作の、一番初めにつくられた学び系のパターン・ランゲージです。提示される知識を受け取るのではなく、主体的に自らに必要なことを学び続けられる人になるための学び方をまとめたもので、学び手本人が、自分の意志をもって学び方を変えていくことをサポートする前提でつくられています。
ここに挙がった4つの中では、学びの中枢に迫る度合いがもっとも高く、他の3つのパターンの根っこともいえるものです。それゆえ、学びに問題意識や向上心をもつような(もしくは他者から進言されれば、それらを持てるほどの)成熟度を伴っている方が使いやすく、やや大人向け、もしくはそういった大人が必要に応じて子どもとともに使うことに適しています。

・「探究パターン」
2018年に制作された、「探究」活動に特化したパターン・ランゲージです。「探究」とは、現時点で明確な答えのない問いに対し、知りたいことを解き明かしていく活動と捉えています。
背景には、高校で「探究」という教科が設置されることが決まったものの、探究とは何なのかや、高校生が質の高い探究をするためにはどうしたらよいのかが手探りであった状態が見られたため、それに対するひとつの指針となるものをつくってみようと、高校での教育をサポートするベネッセコーポレーションとの協働プロジェクトとして制作されています。
それゆえ、高校生がひとりで使える、先生が探究の指導を考える際に使える、高校の授業内でも使える(文科省の提示するプロセスと一致している)という点を強く意識しており、具体性が高く実践に移しやすいものが多く含まれます。
「答えのない問題を考え、自分なりの答えを見つける」ときにすべきこと、考えるべき観点などがプロセスに分かれて提示されているので、小学生の自由研究や大学生の研究活動にもあてはめられます。探究力は、人生において「分からないことに立ち向かう」気力やスキルを身につけることにもつながりますので、やはり子どもたちにもってもらいたい力のひとつであり、そういった点で、子どもを育てる大きな時間軸のなかでは、ぜひ活用してもらいたいパターン・ランゲージです。

・「アクティブ・ラーニング支援パターン(ALP)」
2016年に制作された、アクティブラーニングを実践する教師に向けたパターン・ランゲージです。探究PLと同じく、ベネッセコーポレーションとの共同制作です。教育改革(2015年に文科省から「高大接続改革」として発信された改革)により、高校での教育内容を、思考力・判断力・表現力を育てるように変更していく(そして大学入試もそれらをはかるにようする)方向性となったものの、当時は具体的にどんな力をつけるべきか、教師は何を教えるべきかなどについて、様々な見解がある状態でした。
そこで、すでにそれらの教育を実践し成果を出している先生の経験を集め、これから取り組む他の先生方にパターン・ランゲージで伝えていこうという意図でつくられています。
その後、アクティブラーニングという言葉は多義的になったり、別の言葉に置き換えられたりもしていますが、「教師が教えるのではなく、生徒が主体となって学べる教育現場をどうつくるのか」を考えることがALPの本質であり、授業設計・カリキュラム設計において、示唆に富む内容となっています。
扱う授業の対象は、教科指導や受験なども含めた学校(主に高校)での日常です。授業外の時間でのかかわりや、教師としての在り方も含まれます。生徒の主体性をベースにするという点で、探究や進路指導にも考え方として参考になり、その点で「探究PL」や「ミラパタ」と重なる部分もあります。また、主体的な学びを扱う「ラーパタ」とも思想的には連携します。ALPは、生徒が使うことを前提とした他の3つをつなぎ、指導者側の目線でまとめたものともいえるかもしれません。
ユーザーは主に中学・高校・大学の先生です。県の事業として教員研修の中で使われたり、教育実習で使われたり、それぞれの学内で使われたり、教育学部で使われたり、先生たちの集まる様々な場所での対話ツールとしても活用されています。

・「未来の自分をつくる場所(ミラパタ)」
2017年に制作された、進路(将来)を考えるためのパターン・ランゲージです。高校生・大学生が自分で使ったり、指導者とともに使ったりすることを想定してつくられており、大学受験生を応援する河合塾との共同制作です。
ミラパタは、授業や学習そのものとは直接は結びついておらず、進む先を決めるときに何をどう考えると良いかを示すものです。ですが、高校生や大学生は日々勉強しながら、また教科に触れながら自分の志向を確かめていくことになりますし、目指す先に進むためには一生懸命に勉強することも必要になってくるので、学校での活動や勉強の仕方についても出てきます。ただ、他の3つのように「学び」を直接考えるものではありません。
ミラパタでは、進路選択を、自分が輝く場所を見つけ、そこに進む活動だとしています。良い進路選択が見えていることは、主体的に学んでいくことの大きなパワーになるため、「ALP」を使われている先生方が併用されると、より生徒主体にしていくことができるでしょう。
また、よい探究経験は、進路選択の情報源になっていきますので、生徒本人は「ミラパタ」と「探究PL」を併用すると、自分の関心や適性を徐々に把握しながら未来に進むことができます。そのようにして、自分の興味関心とつながり、深めていきたい場所(高校・大学・職場)に入ったら、「ラーパタ」を使ってより主体的に学びを自立させていくという利用の仕方などはいかがでしょうか。

Q.生徒に冊子を配るためにまとめて購入したいのですが。

冊子のみのご購入に関しては、こちらにてご連絡ください。なお、本サイトでダウンロードできるサンプルにつきましては、自由にご使用いただけます。

学ぶことは、自分を高めることにつながります。それゆえ、学び方を上手にしていくことは何においても大切なのです。

複雑な問題が絡み合った時代においては、問題を解決していく力を持つこと、そのための学び方を知っていることがとても大切になってきます。クリエイティブシフトでは、様々な分野のコツ(パターン・ランゲージ)を発信していますが、それらを自分らしく取り入れ、活用していくための土台となるのが、「学ぶ力」であったりもします。

新しいチャレンジをするとき、日々の中で自分を高めていくとき、何かを乗り越えなければならないとき、どんなときも「どうやって学ぶか」という思考がその活動を支えてくれます。学ぶことは、自分を高めることです。それゆえ、学び方を上手にしていくことは何においても大切なのです。

「創造的に学ぶ力」を考えるラーニング・パターンは、直接的に何かを解決したり、明日から目に見えて変わったりする何かが書いてあるわけではありません。ですが、創造的に生きていくにあたって、立ち戻るべき観点が多くあります。

学ぶことに慣れて我流になっていたり、学ぶことを複雑に捉えすぎていたり…。学び続ける人生の中では、気付かないまま停滞していることもあるのではないでしょうか。シンプルに学ぶ本質を考えていくラーニング・パターンが、手に取っていただいた方が目指す世界を一歩進めるお手伝いができることを願っています。

ラーニング・パターン<カード>

40個のコツが1枚1枚のカードに分かれた、対話や分析などを目的としたツールです。カードを分類しながら現状を把握したり、同じカードを見ながら複数人で話し合ったりする時には、このカードを使います。

  • 創造的な学びの秘訣をまとめた「ラーニング・パターン」を活用するためのカード・セット。
  • パターン・カード40枚、インストラクション・カード8枚、ワーク・カード6枚を含む計54枚のセット。
  • カードはコーティング加工がなされているため、ワークショップ等での繰り返し使用に適しています。
  • カードは63mm × 88mm (トレーディングカードのスタンダードサイズ)で、透明プラスチックケース付き。

ラーニング・パターン<ブックレット&カードセット>

カードと、1つ1つのパターンの内容が少し詳しく書かれた冊子のセットです。カードにはない情報として、「なぜそのような問題が起こってしまうのか」「具体的にはどのようにしたらよいかの例示」「このコツができれば、どのようなことが起こるのか」の3つの要素が書かれており、より詳しく内容を理解できます。カードだけでは具体的な実践例が思いつかない場合や、内容がピンと来ない場合に、該当ページを参照すると、ひとりでも理解を深めていくことができます。

【英語版】Learning Pattern Cards<カード>

【英語版】Learning Patterns: A Pattern Language for Creative Learning (By Takashi Iba with Iba Laboratory) <書籍>